昭和五十三戊午年二月日 肥前國保則(佐賀)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じりよく詰む。地沸微塵につき、細かな地景顕われ淡く沸映り立つ。刃紋は互の目乱れ、丁字、尖り心の刃交じる。匂い口ややフックラと小沸よくつく。匂い足、葉よく働き、金筋、砂流しかかる。匂い口明るく冴える。表裏に棒樋の彫刻。本名は元村保廣。元村兼元の門。腰鮫皮研出黒石目塗鞘打刀拵入り。(1005g)