美濃介直胤(花押) (武蔵) 嘉永五年二月日 七十五翁

平造り三ツ棟 うぶ茎 板目肌、杢交じり、ややザングリと肌立ちよく練れよく詰む。地沸微塵に厚くつき、地景よく入り、淡く沸映り立つ。刃紋は湾れに互の目交じる。匂い深くよく沸づく。湯走りかかり、足、葉見事に働く。金筋、砂流し頻りにかかり、匂い口明るく冴える。表裏に棒樋の彫刻。荘司箕兵衛。水心子正秀の高弟、秋元家抱え工。(特別保存刀剣)