於稲荷社三峯能登守菅原包則造之(東京) 明治元年九月吉日君万歳

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じりよく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景よく入り淡く映り立つ。刃紋は互の目丁字乱れ、尖り心の刃交じる。匂い口フックラと小沸よくつく。匂い足、葉、盛んに働き、金筋、砂流し頻りにかかる。匂い口明るく冴える。本名は宮本志賀彦。横山祐包の門。能登守を受領。帝室技芸員。入念作、出来良し。黒石目塗鞘脇差拵付き。