貞次作(富山) 平成七年七月

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、杢交じりやや肌立ち心によく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景顕われ、淡く沸映り立つ。刃紋は湾れに互の目交じる。匂い口フックラと沸、小沸よくつく。小足、葉盛んに働き、金筋、砂流し頻りにかかる。匂い口明るく冴える。表に梵字に二筋樋、裏に二筋樋の彫刻。出来良し。黒呂塗鞘打刀拵付き。