於越後國義光作(東京)平成二年八月吉日

冠落し造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じり見事に詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景よく入り、淡く沸映り立つ。刃紋は互の目重花丁子華やかに乱れる。匂いフックラと小沸よくつく。足、葉盛んに働き、金筋、砂流し頻りにかかる。匂い口よく締まり明るく見事に冴える。吉川三男。義原義人の門。古作一文子の如く見事な重花丁子の世界です。