相模國弘邦造(神奈川) 平成二年十一月日 仙寿之

平造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、杢交じりよく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景よく入り淡く沸映り立つ。刃紋は広直刃浅く湾れて小乱れ交じる。匂い口フックラと小沸よくつく。匂い足、小足、葉働き、刃中金筋かかる。砂流しかかり、匂い口明るく見事に冴える。表に梵字に素剣、裏に梵字に護摩箸の彫刻。(彫、柳村仙寿)鎌倉時代の来の如し。(無鑑査)