手柄山甲斐守正繁 文化十二年二月日 (武蔵)(東海道)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、杢交じりよく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景よく入り、淡く沸映り立つ。刃紋は湾れに互の目、丁字、尖り心の刃交じり、涛乱風に乱れる。匂い口フックラと小沸よくつく。匂い足、葉働き、金筋、砂流しかかる。匂い口明るく見事に冴える。本名は三木朝七。本国播磨。氏繁の子。白河楽翁の抱工。丹霞斎と号す。青貝微塵塗鞘脇差拵付き。(特別保存刀剣)