源正雄 文久元年三月日 (武蔵)(東海道)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じりよく練れ詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景よく入り、淡く沸映り立つ。刃紋は湾れに互の目、丁字、尖り心の刃交じる。匂い深めによく沸づく。沸足盛んに入り、葉働く。金筋、砂流し頻りにかかり、匂い口明るく見事に冴える。本名は鈴木次郎。山浦一門。源清磨門人。生国美濃。江戸下谷御徒町に住む。蝦夷函館にても打つ。暗朱塗鞘打刀拵付き。(特別保存刀剣)