抜けた鬼鍾馗 第六回
抜けた鬼鍾馗 第6回 森 雅裕
それから数日後、心春はすみ花の演奏を聴くために音校の第一ホールまで足を運んだ。
さすがに作業服では場違いなので、ごく普通にオーバーシャツにスカートという出で立ちだった。ただでさえ、美校生でありながら普段から練習室を借りている異分子なので、音校内で目立つのは遠慮したい。
公開試験ではあるが、雛壇となっている客席に陣取るのは学生仲間がほとんどだった。すみ花はお洒落ではあるが派手ではない育ちの良さを感じさせるワンピース姿でステージに現れた。伴奏者は天浪鈴ノ介。
曲目はベートーヴェンの協奏曲。大曲である。本来は三分もあるオケの序奏部分は短縮され、登場するヴァイオリンのソロはドミナント和音をなぞって上昇し、高音で第一主題を弾く。オケの伴奏であれば最高音あたりで木管とヴァイオリンとの間に不協和音が発生するのだが、ピアノ伴奏なら抵抗なく聴ける。それでも、すみ花は微妙に高音に寄せて処理していた。
(ピアノがうまいのか、すみ花がうまいのか……)
第一楽章だけでも二十分以上かかるので、試験は適当なところでブツ切りである。
(あれっ。終わり?)
気持ちよく聴いていたところで唐突に演奏が止まり、すみ花も伴奏者も一礼してステージから捌けてしまったので、心春は拍子抜けしたが、学生の実力は教官たちも普段からわかっているので、フルで完走する必要はないのだろう。
他の学生たちの試験が続いているが、ひと段落したところで、心春はホールの外に出た。廊下ですみ花が学生仲間と立ち話していたが、心春が近づくと、目を見開いた。
「ど、ど、どーしたの、心春。ツインテールなんて」
珍しく髪を左右に分けて結んでいる。とはいっても結び目はアニメやアイドルのような高い位置ではなく、耳のうしろである。
「試験とはいえ、客席に座るから違和感ないようにしてみた」
「ステージから客席に可愛いすぎる子がいるのは気づいてたけど、ポニテに作業着やジャージ姿を見慣れてるから、誰かと思ったよ」
「ツインテールというより、おさげ、だよ。ちょっと高めに結んでるだけ。ポニテは頭をうしろに引っ張られるから疲れるのよ」
心春とすみ花のそんな会話に割り込むように、学生たちの間から声が上がった。
「いっそ、ショートにしても似合うと思うけれども」
すみ花の伴奏者だった天浪鈴ノ介の屈託ない声だった。いきなりこんなこという男には冷ややかな視線しか向けない心春だが、
「申し訳ない。差し出がましいことをいいました」
と、電光石火で頭を下げられたので、むしろ恐縮してしまった。この男と心春が言葉を交わすのは初めてである。
「いつもうちのすみ花がお世話になってます」
彼はそんなことをいった。心春も負けじと、
「こちらこそ。うちのすみ花が御迷惑おかけしています」
そう返した。天浪鈴ノ介は鷹揚に微笑む。ノリの軽い男らしいが、自信ありげに胸を張っている。
「奈良さんについては色々噂を聞いています。イケメンが嫌い、リア充が嫌い、空腹だと機嫌が悪い」
心春がどう切り返そうかと迷っていると、イケメンの天浪君は学生に囲まれ、離れてしまった。なかなかの人気者であり、音校はアンサンブルの授業などで横のつながりがあるため、美校とは違い、一匹狼の傾向は(表面上だけでも)薄いようだ。
心春はそんな学生たちを見送りながら、すみ花に背を向け、いった。
「空腹だから機嫌を良くしに行くよ。来る?」
「うん。空腹じゃなくてイケメンのせいで機嫌悪いんだよね、やっぱり」
「ついでにいっとくと、私はあんたみたいなぶりっ子も嫌いだよ」
「相性ってさ、好きとか嫌いとか関係ないよね」
すみ花はヴァイオリンケースを背負い、上機嫌でついてきた。すれ違う学生に手を振って愛嬌を振り撒き、ぶりっ子の本領発揮だが、見る者を脱力させ、フヌケにしてしまう破壊力がある。
ごく最近「芸大さくら通り」と呼ぶことになったらしい、キャンパスを横貫する旧「屏風坂通り」を渡って音校から美校に入り、美術館併設の食堂へ向かう。学食は音校にもあり、美校より高級なイメージが昔からあるようだが、父の左絵門は「んなこたぁねーよ!」と語気を強める。あまりいい思い出がないらしい。父の在校当時とは経営する業者もかわっているが、客種はお嬢様が多い音校の方が上品な雰囲気ではある。心春が多く利用するのは当然、美校である。
「あの人、いい伴奏だったじゃない。時々、突っ走りそうになるけど、ちゃんとあなたの意図を酌んで、合わせてくれてた」
「ソリストとしてもたいした実力なんだよ。コンクールで『うますぎる』という理由で上位に入れなかった人だから」
「うますぎる? クラシックらしい理由だね」
「もはやプロの個性であり、面白さであって、今さらコンクールでもないだろうというのが審査員の先生方の言い分」
「なんだそれ」
「でもねぇ、それまでは普通のピアノ科の学生だったんだけどね。急にうまくなった」
「ふう……ん」
「私の伴奏をやってくれるようになったのはわりと最近なんだけどね。彼がうまくなったのはそのおかげかも」
すみ花は罪もなく笑った。
鬼神展の看板が出た正面入口前に並ぶ行列を横目に美術館を回り込み、学食の入口をくぐる。
「ヴァイオリン・ソロに入る時、声が聞こえた……ような気がした」
「声? 誰の?」
「ベートーヴェン」
「わお。何て?」
「短二度の不協和音を楽譜通り弾くヴァイオリニストはほとんどいない。皆、低音に寄せる。お前は楽譜通りに弾け、と」
「はあ。それで?」
「反抗して高音に寄せた。AisをAではなくHに。旋律の流れ的にはその方が気持ちいい。そもそも、自然倍音列の管楽器が鳴り響いてるオーケストラや平均律のピアノ伴奏に純正律のヴァイオリンを合わせるのが無茶な話なんだから」
「ベートーヴェンに逆らうとはたいした度胸だけど、あの大先生が日本語しゃべったの?」
「ドイツ語だよ。と、いいたいところだけど頭の中に直接伝わってきたから何語かはわからない。でも、ベートーヴェンだと直感した」
「ベートーヴェンもまたヨーロッパの鬼の名簿に載っていたとしてもおかしくない怪物よね」
「こういう話を疑いもせずに受け入れる私たち……。なんか変だね」
「あなたも鬼に語りかけられる女だってことよね」
「子供の頃から時々あるんだ、不思議な声が聞こえる。親にいうと叱られるから黙ってたけど。でも、ヴァイオリンの先生だけは『そういう声はちゃんと聞きなさい』とアドバイスしてくれた」
「んん? あなたのヴァイオリンの先生は母親じゃなかったの?」
すみ花は音楽家の両親のもとで育ち、母親はヴァイオリニストだったと聞いている。その母親はすでに故人らしいが、現在は著名なヴァイオリニストを芸大で担当教官としている。
「母には最初の手ほどきを受けただけ。母は不思議な体験を理解しなかったというより、へんてこな私を心配してたって感じかなあ」
「私の家も母なら心配してくれ、父は笑い飛ばすって感じかな」
心春も幼い頃から不思議な体験は時折あったが、歴史上の音楽家の声を聞いたことはない。いや、偉大なギタリストに実際に会い、声を聞いたことはある。まだ彼女がギターを始めていなかった小学校入学の頃、お茶の水の楽器店へ母と一緒に行き、ちょうど「その男」が来ているというので、馴染みの社長が案内してくれたのである。ボサボサ髪で、目力の強烈な初老のギタリストだった。怖い人相を崩し、心春に声をかけてくれた。英語だったので理解できなかったはずだが、どういうわけか意味は直感した。当時は母の指導でヴァイオリンやキーボードに親しんでいる程度だったが、彼は「きれいな音で弾こうとするな」といったのである。心春がいずれプロのミュージシャンを志向することを予見していたのか。
赤鬼のようなこの男が何者なのか、ずっとあとになって心春は知ったのだが、最後の来日を果たしたゲイリー・ムーアで、この翌年に急死しているのである。
「私もジミヘンの声とか聞きたいなあ」
「心春は彫金の学生でしょ。聞きたいのは加納夏雄の声じゃないの?」
学食から目と鼻の先に夏雄の胸像が建っている。すみ花はその方向を指した。
だが、テーブルに着き、食券番号が呼び出しパネルに表示されるのを待っていると、聞こえてきたのは岩本琴太郎の声だった。
「心春! お前、今度は何やった!?」
心春を探していたらしく、彼は食堂に現れるなり、憤慨と困惑と苦笑の混じった叫びをあげた。
「鍾馗が……あれっ、どどどーしたんだ、その髪」
「うるさいなあ。ポニテに作業着やジャージ姿を見慣れてるっていうんでしょ。で、鍾馗が何?」
「あ。今度は鍾馗が消えた。消えたぞ!」
「ん?」
「展示してあった鐔から鍾馗が抜け出て、行方不明だ」
心春は興奮している琴太郎にかまわず、
「ところでさあ……」
すみ花に尋ねた。
「声をちゃんと聞けとアドバイスしてくれたヴァイオリンの先生って何者?」
「もともと母に教わり、母の友達のヴァイオリニストにも可愛がってもらってたけど、母が亡くなってからはその友達に教わったのよ。アドバイスしてくれたのはその人」
すみ花は難関の芸大に入るくらいだから、幼少時からヴァイオリンはやっているはずで、入学前には複数の指導者についていたわけだ。子供の頃の先生の名前まで心春は気にしていなかった。オーケストラの団員だったという母親の名前は聞いたが、畑違いの心春が知っている名前ではなかった。その母親の没後は母親の友達に習ったのか。それは……。
「交換ノートも書いてたんだよ」
「交換ノート?」
「うん。子供の頃だけどね。その人も若くして亡くなっちゃったから」
「じゃあ、その人って……」
「もしもし。心春!」
心春があわてるでもなく食券の呼び出しパネルを見ているので、琴太郎が語気をさらに強めた。
「美術館、見に行く状況だろ、これ」
「御飯ができるのを待ってるんだよ」
「いいからっ。飯くらいあとで奢ってやるよ」
「あ、そう」
心春が立ち上がると、すみ花も腰を浮かしながら、傍らに置いたヴァイオリンケースに手を伸ばした。
「そちらは弦の学生か」
「私の仲間」
仲間という言葉には色んな意味があるが、岩本琴太郎は何か直感したのか、
「じゃあ君も来い」
女たちをせわしなく外へと促し、彼は先に立って歩き出した。
美術館と図書館の間にある照葉樹林の前にキッチンカーが停まっていて、今風の小洒落たランチを売っている。
伴奏者の天浪鈴ノ介が学生仲間とそちらを覗いて、メニューを選んでいる様子だったので、心春とすみ花は駆け寄り、
「これ食べていいよ」
食券を押しつけた。心春はバター豆腐定食、すみ花は日替わり定食だった。鈴ノ介は反射的に受け取り、戸惑いながら、すでに背中を向けている女たちに声を投げた。
「ありがたいけど、何をあわててるんだ?」
「鍾馗さんがいなくなった!」
「は?」
鈴ノ介は意味を理解したのかしないのか、叫び声をあげたが、心春たちは彼の表情は見ていない。
大股で歩く琴太郎を追い、学生証を水戸黄門の印籠のごとく掲げて美術館に入り、三階の展示室に上がって、ガラスケース越しに「元」鬼鍾馗鐔を見た。鬼も鍾馗もいなくなった殺風景な鉄鐔だ。質素な橋桁と橋脚がむなしく残っている。
「うわあ……。随分すっきりしちゃったわね、この鐔」
心春は両手で頬をはさみ、驚きの表情で、琴太郎に訊いた。
「いつから鍾馗さんは消えてるの?」
「学芸員が気づいたのは今朝だが、もっと前から消えていたのかも知れん」
「のんきなもんね」
「お前が何かやらかしたのでないなら、何が起きてるんだ?」
「何が起きてるのか。あるいは何が起こるのか……」
一般の見学者たちが「ほらほら。あれえ。なんだこれ」と押し寄せてきたので心春は鐔の前を明け渡し、展示室を歩いた。やや離れたところに、すみ花が見つめている展示物がある。月岡芳年が描いた巨石をバックにした美女の姿絵だ。
「これも妖怪?」
「九尾の狐が変化した玉藻前という平安美女。朝廷軍に討たれて殺生石に姿を変えた。その殺生石を打ち砕いたのが玄翁という坊さん。ハンマーを玄翁と呼ぶのはその故事が由来らしいよ」
以前、土生鐘平に見せられたのは図録に縮小された印刷物だったが、実物はモノクロの下絵とはいえ、その前を素通りできない異様なオーラがある。
「へええ。九尾の狐かあ……」
「私たちには身近な妖怪かもね」
「私たち?」
そんなやりとりをしていると、琴太郎がのんきな声で割り込んだ。
「この絵の影響を考えて、鐔とは離して展示したんだが、同じフロアじゃ意味なかったか」
「封印のための和歌も覆輪もとっくになくなってるんだから、芳年の絵がここにあろうがなかろうが関係ない。むしろ鍾馗が今まで抜けたかったのが疑問よ」
「じゃ、どうして今になって抜けたのかが気になるところだな。鍾馗も誰かに憑依するのかな」
琴太郎は心春を探るように見つめた。
「私じゃないわよ」
「どこへ行ったのか、お前なら気配くらい感じるんじゃないかと思ったが」
「獲物の痕跡を何日も追いかける狩猟民族じゃあるまいし……。とりあえず、またどぶさんに報告しなきゃね。鐔が殺風景になりましたって」
「はぶさんだ。しかし、報告は俺の役目なのかな」
「あの人、岩本さんを信頼してるよといってたやん」
「しょーもないことは覚えてるんだな、お前は」
心春は展示室をしばらく歩き、すみ花と視線をぶつけ合った。
「ここから南へ何かが飛んでいった……ような気がする」
心春の言葉にすみ花も頷いた。
周囲を見回すと、琴太郎はいつの間にかいなくなっている。美術館の職員に呼ばれて展示室から出たらしい。心春は別の世界を見ているような目つきだったが、我に返った。
「あ。しまった。奢らせる約束だったのに逃げられた」
心春はたちまち不機嫌になる。
「こうなったら、天浪鈴ノ介君に渡した食券の代金を回収しよう。食堂へ行く」
歩き出すと、すみ花は笑顔でついてきた。
「心春ちゃんって妙にセコいところあるよね」
「焼肉定食から焼肉抜けばライス単品と同じ値段で味噌汁とお新香がついてきてお得だと計算する生活してるのよ。自分が花の女子大生だということも忘れるわ」
しかし、学食に鈴ノ介の姿はなかった。アテがはずれた心春が仏頂面を作っていると、顔見知りの音校の学生たちが、そんな心春に怯えたように身じろぎし、教えてくれた。
「天浪なら俺たちに食事譲ってくれたよ。イワシは苦手、豆腐も苦手とかいって……。大豆がダメらしい。アレルギーなのかな」
心春が買っていた食券はバター豆腐定食。かつて芸大に存在した大浦食堂の名物だったバター丼を後継の学食である芸大食楽部が受け継いだリニューアル飯である。オリジナル版はバター丼とはいいながら、豆腐ともやし(金がある時は肉を追加)をバターではなくマーガリンで炒め、醤油で味付けして丼飯にぶっかけたものだったが、リニューアル版は名前通りバターを使い、ライス別盛りになっている。
すみ花の食券は本日の日替わりで、イワシのトマトチーズ焼き。イワシに下味をつけて小麦粉をまぶし、オリーブオイルを熱したフライパンで蒸し焼きにして、トマトとチーズとパセリをのせたものである。
「天浪君、変だなあ。以前は豆腐もイワシも平気で食べてたけど」
と、すみ花が呟いた。
心春は食事中の学生に尋ねた。
「で、彼は御飯も食べずにどこ行ったの?」
「さあ。虎の吼えるのが聞こえるとかいってたけど……。わけわかんないことをいうのは珍しくない奴だから」
「虎が呼んでるとでもいうのかな」
芸大は上野動物園に隣接しているので、図書館で象の鳴き声が聞こえたりもするが、虎の咆哮は心春には聞いた覚えがない。
「行ってみようよ、動物園」
すみ花が心春の袖を引っ張ったが、
「なんでよ。めんどくさい」
心春は空腹だと機嫌が悪い。動くのも面倒になる。
「美術館から何かが南へ飛んでいったんでしょ。動物園の方角だよ」
そういいながら、すみ花は人差指を立て、宙空を指した。
「聞こえない?」
「カラスの鳴き声くらいしか……」
いいかけた心春だが、窓の外に視線を泳がせた。学食の喧騒に混じり、猛獣の息づかいが聞こえた。激しく響き渡るような咆哮ではない。
他の学生たちは何事もなく食事を続けているので、心春とすみ花以外には聞えないようだ。
「行こう」
と、すみ花が先に立って歩き出した。
美校の教務では、学生に動物園の通行証を貸し出してくれる。名目上は動物写生のためということになっており、一枚で二人まで有効だ。すみ花はヴァイオリンケースを背負っているので、写生目的には見えないのだが、その通行証を持って、心春とすみ花は都美館の裏通りから動物園へ向かった。
すみ花は遊び気分なのか、うれしそうだ。心春は公園内を食べ歩く家族連れを恨めしく睨みながら、いった。
「知ってる? 鬼はイワシと大豆が苦手なの」
「ふうん。そうなのか」
「焼いたイワシの頭を柊の枝に差して鬼除けにするし、節分には炒った大豆を投げつけるからね。でも、鬼はイワシと大豆が好きだという逆の説もある。結局は伝説や習慣の牽強付会よ。鬼が虎柄パンツをはいているのも虎が好きだからという解釈があるし、好きなら殺して皮を剥がないだろうという反論もある」
「それが天浪君とどう関係するの?」
「彼も私たちも虎の声が聞こえる」
「親近感が湧く?」
「さあ。敵対心かもよ。私たちはイワシも豆腐も食べるんだから彼と同類じゃない」
「同類とは、つまり鬼の仲間ということ?」
「最近、急にピアノがうまくなったといってたよね」
「うん。彼とは芸高(東京芸大付属音楽高校)からのつきあいだけど、人が変わったみたいなんだ。この半年ほど……」
「何かが憑いたように、か」
鐔から抜け出て一時は岩本琴太郎に憑依した鬼のナカマロが今度は天浪鈴ノ介に……。だとしたら、彼は求めるものを見つけたのか。
心春は並んで歩くすみ花の楽しげな横顔を見やった。なんだか切ない気分になった。




