甲寅歳十二月吉日 肥前國正吉作之(佐賀)

本造り庵棟 うぶ茎 板目肌、杢交じりよく詰む。地沸厚くつき、細かな地景顕われ、淡く白気風の映り立つ。刃紋は湾れに互の目、丁字、尖り刃交じる。匂い口やや深めに沸、小沸よくつく。匂い足、葉盛んに働き、金筋、砂流しかかる。匂い口やや沈み心に冴える。表裏に棒樋の彫刻。本名田口庄一。父田口庄次(肥前国正次)の門。黒呂塗鞘打刀拵入り。(1005g)