天保壬寅年十一月日 次郎太郎直勝 (武蔵)(東海道)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、杢交じり見事に詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景顕われ、淡く映り立つ。刃紋は湾れに互の目、丁字、尖り心の刃交じる。匂い口フックラと小沸よくつく。匂い足、葉盛んに働き、金筋、砂流し頻りにかかる。匂い口明るく見事に冴える。本名は荘司次郎太郎。大慶直胤門人のち養子。上州館林藩秋元家抱工。本刀はたぐい希なる豪刀で出来も直胤に優るとも劣らぬ傑作です。黒呂塗鞘打刀拵付き。(特別保存刀剣)