藤原是一精鍛(武蔵) 元治二年二月 (東海道)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、杢交じりややザングリと肌立ちよく練れよく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景よく入り淡く沸映り立つ。刃紋は湾れに互の目、小丁字、尖り心の刃交じる。匂い口深めに沸、小沸よくつく。湯走りかかり、二重刃、喰い違い刃交え、小足、葉盛んに働く。金筋、砂流しよくかかり、匂い口明るく見事に冴える。表裏に棒樋の彫刻通称政太郎。長運斎綱俊の甥。六代目石堂是一の養子となり七代目を継ぐ。運壽斎のちに龍運斎と号す。石堂家屈指の名手。茶塗鮫川研出鞘打刀拵付き。(特別保存刀剣)