行宗(福岡) 昭和十八年一月

本造り庵棟 うぶ茎 板目肌、杢交じりやや肌立ちよく詰む。地沸厚くつき、細かな地景顕われ白気風の映り立つ。刃紋は湾れに互の目、小互の目、尖り心の刃交じる。匂い口やや深めに沸よくつく。二重刃かかり、足、葉盛んに働く。金筋、砂流し頻りにかかり、明るく冴える。守次恒三郎。国工院会員名誉宗匠。元陸軍受命刀匠。桜井正次。高橋貞次の門。黒呂塗鞘打刀拵入り。