因藩臣濱部眠龍子壽実 文化十四年八月日 (因幡)(山陰道)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じりよく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景よく入り淡く乱れ映り立つ。刃紋は互の目丁字乱れ、尖り心の刃交じる。匂い口フックラと小沸よくつく。飛び焼かかり、匂い足、葉盛んに働く。金筋、砂流しよくかかり、匂い口明るく見事に冴える。本名は浜部儀八郎。浜部寿格の子。眠龍子と号す。門人の眠龍子寿隆は清麿の師にあたる。黒呂斜刻塗鞘打刀拵付き。(特別保存刀剣)