武蔵国住吉原荘二作之 昭和庚申歳十二月十四日 (東京)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じり見事に詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景顕われ乱れ映り鮮明に立つ。刃紋は互の目乱れ、丁字、尖り心の刃交じる。匂い口フックラと小沸よくつく。足、葉盛んに働き、金筋、砂流し頻りにかかる。匂い口明るく見事に冴える。表裏に棒樋の彫刻。吉原國家。無鑑査。