七村以宝鉄造之 正守 (阿波)寛政七乙卯年七月十七日(南海道)

平造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じりよく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景顕われ、淡く沸映り立つ。刃紋は細直刃、浅く湾れて小乱れ交じる。匂い口フックラと小沸よくつく。刃縁ほつれ、僅かに葉、働く。刃縁に金筋よく絡み、砂流しかかり明るく冴える。石川小平。水心子正秀門。黒笛巻鞘小刀拵付き。   (特別保存刀剣)