三河國住藤原元久作 平成五年秋 (愛知)

本造り庵棟 うぶ茎 小板目肌、柾交じりよく詰む。地沸微塵に厚くつき、細かな地景顕われ淡く映り立つ。刃紋は互の目丁字乱れ、尖り心の刃交じる。匂い口ややフックラと小沸よくつく。足長く盛んに入り、葉よく働く。金筋、砂流しよくかかり、匂い口明るく冴える。表裏に棒樋の彫刻。橋本勇男。父藤原武則の門。腰刻黒石目塗鞘打刀拵付き。