大和守藤原朝臣延寿正勝(肥後)文化三年正月二日鍛之

本造り庵棟 うぶ茎 板目肌、杢交じりよく練れ、よく詰む。地沸微塵に厚くつき、地景見事に入り淡く沸映り立つ。刃紋は湾れに互の目、丁字交じる。匂い深めによく沸づく。飛び焼き、湯走りかかり、小足、葉よく働き、金筋、砂流し頻りにかかる。刃中賑やかに働き、匂い口明るく冴える。表裏に棒樋の彫刻。同田貫宗廣の父。(特別保存刀剣)